濁り

ブラジル トミオフクダDOT(樹上完熟)です。
ドリップしてコーヒ-にした時、濁ります。雑味はまったくありません。少し強めのフルシティです。非常に甘みが強く、まるで砂糖を入れたようです。
甘みが強く焙煎出来たときほど濁ってくるようです。
なんでしょうか。良く分かりませんが、美味しいから良しとすべきでしょうか。tf_11.jpg

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Lenco

私のところでは、ミュージックのソースの半数以上が、いまだアナログディスクです。
1年ほど前、ずっと使っていたレコードプレーヤーが故障し、修理はできますが非常に高いので、中古屋さんからほどほどのを見つけてきて使っていました。
2ヶ月ほど前、古くから電気屋さんをやっている友人のところにコーヒーを持っていったことがきっかけになり、そこの倉庫に眠っているガラクタ類で2人で遊んでいます。親の代からの電気屋さんですから、テレビ修理用の真空管とかダイヤトーン(610)やナショナル(ゲンコツ)のスピーカーなどが出てきました。そういえば、20年ほど前、私が改造したLencoのレコードプレーヤが無いかと尋ねたところ、奥のほうにあるはずとのことでしたので、出してきてもらいました。
スイス製なのですが、東亜特殊無線という学校放送用などの機器を販売している会社で輸入していました。そして、小中学校の放送室でよく使われていました。
実はこれが非常に音が良いのです。
一番安いやつは、鉄板製の軽いターンテーブルを使っていて、これはやっと音が出る程度なのですが、L75とその上のクラスのものは、亜鉛合金製の4kg以上あるターンテーブルです。
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今回のものは、B55という安い方のやつですが、使えなくなったL75からターンテーブルとシャフトを移し変えたものです。
リムドライブですが、ターンテーブル以外のモーターや、リムの部分は同じもの使っています。
このドライブ機構が面白いのです。レコードプレーヤーのモーターは、ほとんどの場合、軸がターンテーブルと同じ方向を向いていますが、これはモーターの軸が、ターンテーブルの軸と直交しています。軸自体も、テーパーがついています。リム(アイドラー)が、モーターの軸とターンテーブルのレコードを乗せる面の裏側の間に入り、モーターの回転を減速しながら伝えます。モーターの軸がテーパーになっており、リム(アイドラー)の位置を動かすことにより、回転数を無段階に調整できるようになっています。
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今まで聴いたレコードプレーヤーの中でも非常にいいほうだと思います。さすがに調整が完全なLinnよりは落ちますが、他の大概のものよりいいようです。ベルトの掛け方、サスペンションのセッティングで音が変わり、完全な状態の維持が難しいLinnに対し、無調整でまともな音が出ます。
付属していたアームは、本当におもちゃでしたので、自作のやつにしてあります。
これも壊れていたDAコンバーターを修理して、CDの方も本調子になったのですが、またアナログの方が良く鳴るようになりました。
興味のある方は、遊びにいらして下さい。コーヒー付きで歓迎いたします。

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コーヒーを焼く3

お久しぶりです。
珈遊会のメンバーの皆さんの豆を送っていただき、飲んでみていろいろ考えることがありました。
皆さんのコーヒーの試飲や焙煎データから、アドバイスなども求められました。返事が出来なくて申し訳なく思っています。皆さんの温度データをみても、比較できるものが無いので、私も遅ればせながら、焙煎機に温度計を取り付けました。IMG_2268.jpg

豆温度というより、釜の本体温度の測定です。約3ヶ月ほどデータを取りながら焙煎をしています。また、dridriさんの他の方たちより浅く煎ったシボルガの香味を、深く煎った中に表現できないか、少々無謀なこと考えたことや、以前「とんきちさん」の移山房の記事が気になっており、少々思い当たることがあったので、しばらく焙煎について実験したり考えたりしていました。
結果的には、「コーヒーを焼く 2」で書いたことの確認になったようです。
やはり温度が一番効きます。ドラム内の平均温度の推移が同じであれば、同じように焙煎は進みます。火力と排気の関係でドラムの温度が決まってきますが、温度の推移が同じであれば、火力と排気を強くした場合と、火力と排気を弱くした場合の差があまりないということです。もちろん、まったく影響がないということではありません。火力と、排気の関係からドラム内の温度のばらつきが決まってくるため、その影響がでるのだと思います。結局これも豆に加わる熱量ということです。
もう一つ分かったことは、2ハゼ以降は、焼くというより燃えているとイメージした方が分かりやすいということです。「煎り」から「焼き」の工程で豆にしっかり熱量が加わっている場合、ドラム内の温度が豆の温度より低くても焙煎は進みます。ドラムの温度が豆の温度より低いということは、ドラムから豆に熱が移動していないということです。豆が冷めない程度の温度にしておけば、豆が勝手に燃えていきます。そして、どうもこの燃える時のドラムの温度が豆の表面に影響を与えているようです。低い温度の方が、表面の組織の崩壊が少ないと思います。結果的に油が浮きにくく、劣化しにくい豆になります。
ロデムさんの記事で、「何をどうすれば、(何がどうなれば)どうなるのか、、、 」ということを言っておられましたが、まさにその通りです。
闇雲に美味しいものを求めてもできません。焙煎(に限らずなんでもそうですが)のプロセスで、何をするとそれがどんな結果になるのかを知ることが結果として美味しいといえるもの作ることが出来るようになります。
少しだけ、表現の幅が広がったような気がします。深く焼いたシボルガに、浅く焼いた時の香味を少し残すことが出来るようになりました。

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マンデリンシボルガ・タンザニアオルディアニ 2

rucolaさんから、マンデリンシボルガとタンザニアオルディアニ
、dridriさんから、マンデリンシボルガともう一種類の焙煎豆が届きました。
マンデリンシボルガとタンザニアオルディアニは、珈遊会で、みんなで同じ生豆を焙煎し、評価しようという試みの第1回目の豆です。
やはり個性です。同じ素材でも、扱う方の個性が感じられます。
試飲はまだです。先に焼いたマンデリンを、生豆と一緒に送ったり、お客さんにサンプルで配ったりしたので、手元になくなってしまいました。並べて飲み比べたかったので、私のほうも、今日またマンデリンを焼きました。
前回は、すっきりした感じに焼いてみましたが、今回は、焼きの深さは同じですが、フルーティーな香味が少し残るように少しじっくり焼きました。
写真左から、rucolaさん、dridriさん、そして私のです。
焼きの深さは、rucolaさんと私のが深入り(フルシティ)、dridriさんのが浅煎り(シティ)です。rucolaさんのが油が出てきているので、一番焼きが深い感じがしますが、割ってみると、私のほうが少し深いかもしれません。明日の午後か、明後日、今日焼いたものが安定したら並べて飲み比べの予定です。楽しみです。
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タンザニア&ニカラグア

今日は、前回も記事にしたタンザニア・オルディアニと今日入荷したニカラグア・サンラモン農園です。
タンザニア・オルディアニ
前回、マンデリン・シボルガと焼いた時は、マンデリンの方を、深めにハジキも強くして、パンパンに膨れるように焼いたのに対し、タンザニアの方は、火力も少し押さえ目にして、あまりハゼさせずに、表面に少し皺が残るように焼きましたが、今回は、もう少し深めにして、皺を伸ばすように焼いてみました。
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左が前回、右が今回焼いたものです。
ドリップで濃い目に落とすのなら、今回ぐらいの焼きがいいようです。少し薄めにして軽いのをお好みだったら、前回の方だと思います。あと2~3日たって、今回のものの味がはっきりした時点で、商品にする際の焙煎度合は決めますが、たぶん今回のものぐらいになると思います。
ニカラグア・サンラモン農園
中米産では、かなり堅い豆です。外観はタンザニアとほとんど同じような感じで非常にきれいです。かなりよさそう、とだけ言っておきます。IMG_2162.jpg

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シボルガ&オルディアニ

先ほどまで、豆を焼いていました。
今日、届いたマンデリン・シボルガとタンザニア・オルディアニです。
マンデリン・シボルガ
きれいな豆だと思います。マンデリンに多くある開いたようものや、虫食いが少ないです。白っぽい豆が極少数入っていますが、非常にグリーンが強いです。


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少量だけの自作の方で焼き、当たりをつけてから4kg釜で焼きました。フレンチに近いフルシティまで焼いてみました。
焼いて直ぐ飲んでも、味が出てこないので、はっきりしたことは明日以降ですが、雑味はありませんし、マンデリンの特徴は感じられますので、とりあえず合格です。どこまで味が出てくるか楽しみです。
タンザニア・オルディアニ
こちらはもっときれいです。マンデリンを見た後だと少し小ぶりに見えます。丸くてころっとした印象です。色もマンデリンより明るい感じです。
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こちらも同じように焼いてみました。
酸味が面白そうなので、シティとフルシティの間ぐらいです。深く焼いてもいいようですが、マンデリンとのコントラストをを考えて今回は私としては少し浅めにしてみました。これもまだ詳細なことは分かりませんが、合格点を付けられると思います。でも、販売の際は、もう少し深く焼くと思います。

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コーヒーを焼く(その2)

今、コーヒーを焼くのに、中古で買ったラッキーコーヒーマシンという会社の直火4kg焙煎機を使っています。改造・改良は行っていません。他のコーヒー屋さんのページを読むと、様々な改造を行ったりしていますが、今のところ私はその必要を感じていません。自分でイメージしている焙煎の進み方を実現できるからです。
コーヒーを焙煎する作業は非常に単純です。熱を加えるだけです。
加える熱を、豆が均一に焼きあがるように攪拌したり、発生するガス(煙)を排気したりする機構がつきますが、基本的には、豆に熱を加えるだけです。
ものを作る際、一番大事なのは、最終的にどうするか、どうしたいのか、ということです。コーヒーの場合は、生の豆をどんな味のするコーヒーにするか、したいのか、ということです。私は、元々の生豆は非常に美味しくなるものだと思っていますし、そうなるようなものを探して買っているつもりです。その元々持っている美味しさを、どれぐらいまでの割合で引き出せるかだと思っています。
コーヒーの生豆を加熱すると、それによって化学的な変化をします。コーヒーは、非常に多くの物質の集合体ですから、加熱によって生じるプロセスも多種多様です。
コーヒー豆は植物の種子ですから、部位によって役割が異なり、均質ではありません。焙煎してもその性質は変わりません。これらから、加熱の仕方の微妙な違いが味に大きくかかわってきます。
豆を焙煎機に入れ焼き始めると、豆は少しずつ変わってきます。色、大きさ、表面の状態、香り、……。それらを感じながら焙煎機を操作します。操作する部分は2箇所、ガス量の調整バルブと、排気の量を調整するダンパーです。
以前は、始終温度計を見ながら、ガスのバルブとダンパーをいじっていましたが、今はほんの数回だけ触ります。温度計は焙煎機に豆を入れるとき以外はほとんど見なくなりました。豆の変化に対して温度計の表示がついてこないのです。豆の変化(焙煎ドラムに豆が当たる音、豆がはじける音の音色、間隔、大きさ、そして香りなど)と、たまに時計を見ながらじっと待っているだけです。
味に影響するポイントは、そんなに多くありません。肝心な部分の進み方が、イメージ通りにいく時は調子のいいときです。生豆を見て、焙煎機が所定の温度になったら豆を入れ、ガス圧を決めると、そのままでこの辺という時間になると、最初のチェックポイントを通過します。ほんの少しだけ、ガス圧とダンパーをいじり、また予定通りに次のチェックポイントがきます。焙煎機の前に腰掛、半分うつらうつらしながら、豆の変化を見ていると、豆が勝手に良いコーヒーになってくれます。
でもこんな日は月に一度か二度しかありません。気温・湿度など気象条件の変化、生豆の状態により、微妙にずれます。
今の時期は、寒さが安定しているので一年で一番いい時期です。気温の変化が少ないこともありますが、空気中の水分が非常に少なく、相対的に湿度の変化がほとんどありません。
どうも焙煎は、豆がある状態から別な状態に変わる際の温度と時間が鍵を握っているようです。温度と時間は、相関しています。温度が高ければ、時間は早く進みますし、温度が低ければ遅くなります。ある温度域をどれぐらいの時間維持するかによって、生成する物質の種類と量が決まってくるようです。その物質の種類と量が味にかかわってきます。焙煎機の種類・構造によって、蓄熱・排気の特性や熱量が違ってきますが、時間と温度の変化が同じようであれば、同じようなコーヒーになると思います。最終的には焼く人の個性が出てくると思います。そして、その先にはじめて焙煎機そのものの個性・特質が姿を現すと思います。
今までコーヒーを焙煎してきて、少しだけわかったことがあります。
コーヒーを焙煎機に入れます。最初にいわゆる「蒸らし」「水抜き」と言われる工程がありますが、ここは結構ラフでいいようです。この工程は、豆の足並みを揃え、豆の組織を緩め、次の「煎り」の工程のための前駆物質を作ります。
 焙煎機の構造、生豆によってこの工程が大切になる場合もあるようですが、普通の豆の場合は、火力のばらつきに対しての味の変化は少ないようです。
次に「煎り」の工程が、コーヒーの性質に一番かかわってくると思います。どのタイミングで「煎り」に入り、どんな速さで進むのかということです。ここは化学的にいうと、コーヒーを作る様々な物質が、加水分解をするのですが、ここでの火力の違いにより、生成する物質とその量、豆の内外の焙煎度合いのバランスに違いが出てきます。
最後に、「焼き」に入ります。ここは、「煎り」まで出来た物質が、焼ける(燃焼する)工程です。焼けることにより更なる物質に変化していきます。ここは更に大切です。どこまで焼くのか、どこで止めるのかによってコーヒーが大きく変わります。また、この工程は、便宜的に分けたので、実際には「蒸らし」と「煎り」、「煎り」と「焼き」は同時並行で進みます。失敗焙煎の典型的なものに「芯残り」というのがありますが、これは、外側は「焼き」の状態で、芯の部分が、「蒸らし」の状態になっているものです。
「煎り」で出来た物質をどの程度残し焼くのかで、味が変わってきます。全部焼ききると、苦いだけのつまらないコーヒーになります。焼ききると書きましたが、どうもこの工程は、勝手に焼けていく(燃えていく)のを待つか、ほんのちょっと焼けていくのをセーブした方がいいように最近は思っています。
先の日記で、一連の変化の写真にしましたが、普段はほとんど見ません。豆の種類にもよりますが、ぼちぼちと2ハゼ目がはじまり、少しずつにぎやかになってきますが、頃合をみてテストスプーンでサンプルを取り、確認をしてひといきおいて排出口を開きます。豆が常温になるまで冷却して出来上がりです。

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コーヒーを焼く

コーヒーの豆を、焙煎すると、緑色の生豆が、少しずつ色づき、店頭で販売しているコーヒーになります。
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生の豆です。豆によって深い緑色から、白っぽいものまであります。これはザンピアです。硬くて、香りも青臭いような生臭いようなあまりいいものではありません。
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焼き始めてしばらくすると、豆が色づき香ばしい香りに変わってきます。
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更に色づき、豆が少し膨れてきます。
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水分が抜けて豆がシワシワになり、その分小さくなります。
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パチパチとはじける音は始まります。豆が本格的に膨れ始めます。
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はじける音が一旦止まります。
この辺から飲めるようになります。
 浅煎り (ミディアム~ハイ)
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またはじける音が始まります。今度はピッシッといった感じの音です。
中煎り(シティ)
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はじける音の間隔がだんだん短くなってきます。これは、一番にぎやかなところです。
中深煎り(フルシティ)
コーヒーは、浅煎りだと酸味が強いのですが、煎りが進むにつれて、酸味が少なくなり、苦味が強くなってきます。

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コーヒーミル (フジローヤル R-440)

ヤフーのオークションで、業務用コーヒーミル フジローヤルR-440を落札しました。カリタのナイスカットミルを新品で買うぐらいの価格でした。
先ほど到着したので、歯の部分を分解して状態を確認し、試し挽きの後、本番?用の豆を挽き、コーヒーを落としてみました。
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外観は、スレはありますがきれいです。歯の状態も、挽いた豆のメッシュが揃っていて良いようです。最悪の場合、歯の交換も考えていましたから、良い買い物でした。
お客様には、ミルの購入を勧めていますが、それでも1回に1kgぐらいの豆を挽かなくてはならないことがあり、家庭用のナイスカットミルでは、時間はかかるし、第一ホッパーに100gぐらいしか入らないので、何度も移し変えが必要で不便を感じていました。
挽いた状態がナイスカットミルと少し違うので、これからくせをつかみたいと思います。

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コーヒーの本

「コーヒー焙煎の化学と技術」弘学出版


コーヒーを好きな方が、ここにいらっしゃいますが、きっと誰もこの本は持っていないと思います。
10年程前、本格的にコーヒーの焙煎を取り組もうとした時、焙煎に関係する本を調べ、まとめて取り寄せたことがあります。その中の1冊です。10冊近く注文しましたが、ほとんどが絶版でした。本屋さんから注文していた本が届いたとの電話があり、喜び勇んで取りに行きましたが、実際に本を手にしてびっくりしました。
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こんな金額は用意していきませんでしたので、カードで払いました。すっかり予定外でしたので、小遣いは底をつき、この後しばらくは、完全に金欠状態でした。
内容はというと、化学の先生の書いた完全な研究書です。わけの分からない化学式だらけです。
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化学関係の仕事を長く行っていましたので、無機化学は分かる方だと思いますが、有機の方はほとんど分かりません。それでも、乏しい知識で少しずつ読み進めています。
役立っているのか、と考えると、やっぱり役に立っていると思います。考える時のバックボーンの一部になっていると思います。

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