デジタルな話ーBについて語りたい

BとはBeagleBoneBlack(Green)でありBoticです。

数年前から、MPD(Music Player Deamon)という音楽再生ソフトを使ってデジタル音源(主にCDから取り出したもの)を再生しています。当初はWindows98やら初期のXPが動いていた誰も使わなくなったパソコンを集め、それにLinuxをインストールしてその上で動かしていました。この当時はレコードの音質のほうが遥かに良くてCDでは絶対ここまでこないだろうと思っていました。ただ、「BlueSkyLabel」さんなどで魅力のある著作権フリーの音源がCD音質で公開されはじめたので、これを聴くための手段が欲しかったのです。VoyageMPDやVortexboxなどを古いPCで使っていたのはこの頃です。

デジタル音源をもう少しまともに聴きたいと思い、情報集めようといろいろなサイトを調べましたが「みみず工房」さんのところに最新の情報がありそうだということで定期的にいくようになりました。

そこでBeagleBoneBlackと出会い、すぐ購入しました。安かったのです。他のボードが1〜2万円ぐらいだったのにこれは数千円でした。DDCはPCM2704を使った安い基板で、DACはCambridge Audio DACMAGIC2でした。DACMAGIC2は最初期の輸入元が変わる前のもので4万円ぐらいだった記憶があります。電源やアナログ周りの設計が非常に良く分解能などは現在のものと比較すると落ちますが、非常に魅力的な音質のDACでした。それでも、ハイレゾ音源など再生は出来ないし最新のDACでは良くなっているんじゃないかとの期待を込めて「美武クリエート」さんのDSD制御基板+PCM1792DAC基板セットとAmaneroCOMBO384基板を購入しました。

そこそこの音は出ました。それなりに立体感はあるし、細かい音もかなり拾うようになっていました。でも胡散臭いのです。レコードだと「そこに発音体がある、そこで音が作られている」様に感じることができ、スピーカーの横に行ってそこを指差すことが出来そうなのに、デジタル音源では「そこ」が曖昧になります。

やっぱりダメかと諦めていた頃ラズペリーパイという基板を使ってI2S信号をDACの入れると音が良いとか、BeagleBoneBlackでもそれができるなどの情報がネットで出始めました。「みみず工房」さんの掲示板でBBBのI2S interfaceスレッドが立ったのが2014年4月で、AmaneroCOMBO384もクロック源に使えることをここで教えていただきました。2,3日悪戦苦闘した記憶がありますが、DSD制御基板+PCM1792DAC基板セットとAmaneroCOMBO384基板で音が出てそれを聴いた時はびっくりしました。

フルニエとグルダのベートーベンチェロ・ソナタ2番でした。最初にピアノの和音がガーンと鳴った時の衝撃は今でも忘れません。ピアノという楽器が音の大きな楽器で少しでもキーを強く押すとチェロ音を消してしまう危険があることが分かるのです。そしてこれでデジタル音源でも充分に音楽を楽しめる様になったことを確信しました。

それから3年と数カ月が経過し、Botic7になりました。相変わらず使っています。ますます音楽を楽しめる様に進化しています。鑑賞に耐えないと思っていた機械吹き込み式SPレコードからの復刻音源でも楽しむことができるようになりましたし、1920年代中盤以降の電気吹き込み式SPレコードからの復刻音源では音色の違いなども分かります。演奏者の息遣いなどは普通に聴こえます。マルチマイクで録音したバイオリンなどは呼吸音がうるさすぎたりします。人間の耳とマイクは全く違う音を拾っていることが実によく分かります。

bbg_1
現在使用中の

BeagleBoneGreen+ブリッジ基板+I2S送信基板(I2S信号をHDMIケーブルで送り出します)

 

 

 

brige_1

ブリッジ基板上のクロックが音質に大きく影響します。
クロック電源用のローカルレギュレータです。

 

 

 

 

最近Botic用の基板が数種類販売され導入のための敷居がずいぶん低くなったのは喜ばしいことです。

Boticを使い始めた頃は、ソフトもハードも自前で用意する分が多くて結構大変でしたが、その分いろいろ勉強させていただきました。WindowsはPCのハードディスクが壊れた時に使うのをやめ今ではLinixを使っています。

たまたま書き込みをしたサイトでイメージファイルやMPDの新バージョンが話題になり、恥ずかしのですが公開しています。お役に立てれば幸いです。

kick について

kick 時々 moct どちらも名前のもじりです。kick は姓からですし、moct の方は名前の音読み+αです。 kicktickは要するに私のようにということで、基本きまぐれ、思いつき、言いたい放題、まれに真面目といことです。 メールアドレス  moctアットマークkickcoffee.org
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デジタルな話ーBについて語りたい への3件のフィードバック

  1. シネマー のコメント:

    はじめまして。
    以下の機器で音楽を楽しんでいますが、Botic7を使ってみたいです。
    Botic7とlinuxcomさんのブリッジ基板を使うと、BeagleBoneBlackからUSBを使わず直接I2SでDAC32に接続して音がでるのでしょうか?
    Botic7はPCM1795に対応していますか?
    よろしくお願いします。

    BeagleBoneBlackとAmaneroCOMBO384を使って、I2SでNorth Star Design DAC32(Texas のPCM1795)にRJ45で接続して音を出しています。
    現在はLightMPDを使用中です。

    • kick のコメント:

      シネマ−さん はじめまして
      >Botic7とlinuxcomさんのブリッジ基板を使うと、BeagleBoneBlackからUSBを使わず直接I2SでDAC32に接続して音がでるのでしょうか?
      Botic7はPCM1795に対応していますか?

      音が出ます。
      PCM179Xは全て可能です、というよりI2S入力が可能なDACであればほとんど対応しています。
      またPCM1795とlinuxcomさんのブリッジ基板であれば、32ビット入力とDSDのNative再生が可能です。(DAC32が対応しているかは私は分かりませんが)

      現在AmaneroCOMBO384をお使いであれば、ブリッジ基板を使わなくても可能です。私が最初にBoticで音を出したのはクロック源にAmaneroCOMBO384を使いPCM1792DACからでした。(まだブリッジ基板が発売されていませんでした。)
      ただBBB(G)を壊す危険があるのでブリッジ基板をお使いになったほうが無難だと思います。(Boticのシステムが立ち上がる前にクロックが入力されるとBBB(G)が壊れる危険がある。)

      AmaneroCOMBO384に接続しているI2S+アース線をブリッジ基板の対応しているピンに差し替えればすぐ音が出るはずです。

      • シネマー のコメント:

        kickさん
        お返事ありがとうございます。
        早速ブリッジ基盤を準備して挑戦してみます。
        どんな音質か楽しみです♪
        みみず工房さんの掲示板は読んでいましたが、最近復活されてこちらも今後の展開が楽しみです。

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