アナログレコード再生用のレコードプレーヤーのアームは以前も紹介したように自作です。
充分な工作機械が無いため精度は非常に低いです。それでも以前使った事のあるすべてのアームよりしっかりした音楽を再生してくれます。
加工精度の低いことで一番気になっているのは、カートリッジの水平が出にくいことです。メインの軸受けの位置や錘の取り付け位置が中心にないとか、錘自体も中心が出ていないとか問題だらけです。それらを一挙に解決するためには、ラティラルバランスの調整ができるようなればいいのです。アームの側面から両側に腕を出し、そこに錘を取り付けバランスを取ればいいのです。
ワンポイント軸受けの頭の部分に余裕があるので、針金を曲げ作ることにしました。
腕を側面に対し直角に出さないと、錘を動かした時針圧も変わりますが、その時は針圧を再調整すれば良いのでペンチで針金を適当に曲げ作りました。
ラティラルバランスと針圧を調整後、直ぐレコードを聴きました。静かになりました。それまでがうるさかったとかノイズが多かったというわけではありません。これを聴いてはじめて以前がうるさかったと分ったということです。
傷のノイズが目立たなくなりました。立ち上がりも少し良くなったようです。音の輪郭もしっかりします。
変化の様子が、なんとなくスピーカーのデッドマスに似ている気がします。
レコードの溝からカートリッジが信号を拾う時、カートリッジが捻じれて悪さをするのを、少し防いでくれるのではないかと思いました。
この効果を更に強めるため、錘を下の方に持っていけば、ヤジロベイが更に安定する、ということで錘を下げてみました。
聴いてみました。今度は地面に根が生えたようにしっかりとした感じが強くなり、音楽のスケールが大きくなりました。
高さに余裕があるので、錘を更に下げました。
前ほどの変化はありませんが更にどっしりしました。
音楽のバランスが変わりました。打楽器の音が大きくなったように感じます。立ち上がりの時のロスがすくなくなったのかな。
古い録音が良く聴こえるようになっています。経験的にこういうときは悪くない証拠です。